ご祭神は素盞嗚尊さま(すさのをのみこと)です。
日本神話によれば、八岐大蛇を退治した英雄神であり、出雲国の祖神と位置づけられる神さまで、インドの祇園精舎の守護神・牛頭天王と同一視され、疫病除け、災難除けの神さまとして朝野の崇敬をあつめてきました。
○ご祭神・素盞嗚尊さまを祀る著名神社
◎関東地方では
武蔵一宮氷川神社(埼玉県さいたま市大宮区高鼻町1-407)○通称 お氷川さん
【ご祭神】須佐之男命、稲田姫命、大己貴命
古来、出雲族の関東経営の拠点であり、関東地方の約280社の氷川神社の本社。
◎東海地方では
津島神社(愛知県津島市神明町1)○通称 天王さん
【ご祭神】建速須佐之男命、大己牟遅命
平安期以来、牛頭天王社とも呼ばれ、疫病を除く神さまとして信仰されました。全国の約3000社の津島神社の本社。
◎関西地方では
八坂神社(京都府京都市東山区祇園町北側625)○通称 祇園さん
【ご祭神】素盞嗚尊、櫛稲田姫命、八柱御子神
祇園祭は病気平癒、厄除けを祈願する京都最大の祭。全国の約2600社の八坂神社の本社。
○素盞嗚尊さまのご神徳
スサノオノミコトさまは天照大御神さまの御弟で、八岐大蛇を退治した神さまとして有名ですが、田をおかす大蛇を退治するという、農耕守護の性格をそこに物語っています。
「スサ」には「荒」と「清浄」の2つの意味があると言われ、荒々しい強い力で世の罪や穢れや災厄を祓い除け、清らかな正しい生活を守って下さる神様だとされています。
津島神社の「天王祭」や京都の八坂神社の「祇園祭」や、全国の神社で行われる「茅の輪くぐり」は素盞嗚尊さまの「疫病退散」のご神徳を具体的に表した祭です。(参考文献『神々と祭り』神道青年全国協議会 発行)
【夏越祓】
「茅の輪くぐり」は水無月の祓いとも称せられ、半年間の罪、穢れなどを祓い清めて無病息災を祈る行事です。
その由来は、『備後国風土記』逸文に、昔祖神が南海を旅して行き暮れて宿を乞うた時、巨旦将来は拒み、蘇民将来は快く宿を貸して粟飯でもてなしました。
後日、先のお礼がしたいと八人の御子を連れて再訪し、蘇民とその家族には茅の輪をつけさせて疫病の災い免れしめました。祖神は「われはスサノオの神なり」と名乗り、
「もしも、後世に疫病が流行すれば、蘇民将来の子孫であるといって茅の輪を腰につけたものは皆免れさす」と仰せられたと伝えています。
○本荘神社のご由緒
当社の創祀は、今から1000年余前に遡ります。平安時代、第66代一条天皇御代の長徳年間(995~999)と伝えられています。
『美濃国神名帳』によると美濃国厚見郡18社の内に「正六位上楡賀保明神(にれがほみょうじん)」と称えられ、また古来「天王社」とも称せられて親しまれ、地域の氏神さまとして尊崇をあつめた古社であります。
以下は本莊神社で配布している由緒略記です。(それぞれの画像(.pdfファイル)をクリックしてご覧ください)
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○社格の変遷と献幣使
明治6年に宇佐・清・六條・本荘の4ヶ村の総氏神として「郷社」に列せられました。
終戦後は国家管理を離れ、神社本庁包括下の宗教法人となりました。昭和54年9月1日に岐阜県神社庁の支部長参向指定神社(銀幣社)となり今日に至っています。
例年9月には岐阜県神社庁岐阜市支部から支部長、同随員が献幣使として参向して奉幣祭が行われます。